| 思 い 出 話 |
| 1997年 「
鹿児島市新高麗橋ポール灯照明 」 |
| 薩摩ガラス工芸での切子制作の思い出の一つとして「 新高麗橋ポール灯照明 」があります。鹿児島市内を流れる甲突川に架かる新高麗橋。そこに取り付けたポール灯照明のガラス部分は重さ9キロもある筒型のガラスを加工するというものでした。切子文様はホブネイルとよばれる太い斜め格子の中に八方に伸びた八菊文と亀甲文で少し大柄でしたが、重量があるので持久力が勝負の作業でした。主に削りの最初の工程荒ずりをほとんど1人でまかされ、かかった個数は20数個。重量級(特大花器など)のものに切子を入れる場合、天井から紐・ゴムで吊ったりすることありますが、今回の場合荒ずりでこの方法をとると非常に時間がかかり、やりにくいと判断した結果での事でした。制作にかかって4分の1過ぎたある日、作業中右手首あたりに「
ビリッ 」という痛みを感じたがそのままその日は制作を続け、あくる日は休日で手を休めることが出来た。次の日朝起きてみるとやはり痛いので病院に行ってみた所、「手に疲労がきているのでしばらく制作はやめた方がよい」と診断され最後まで充分に制作できなく「
あともう少しのところで・・・ 」と、思った事を記憶として覚えています。あれから10年経ち甲突川に架かる高麗橋を通るたびに眺め、制作していた時のことを思い出します。今もなお20個の切子は煌々と光り輝いています。 2005
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